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困ったら「降臨」させてみる

こんにちは、スタッフの川眞田です。
今日はちょっと物騒というか怪しいタイトルになってしまいましたが、
私が苦手な場面を乗り切るための裏技のひとつとして取り入れている、
「誰かを自分に『降臨』させてその誰かになり切って振る舞う」方法について書いてみたいと思います。


「降臨」とは

私がここで「降臨」と言っているのは、自分がいいと思った有名人の口癖とか振る舞いを覚えておいて、
場面に応じてその有名人になり切り、同じように振る舞ってみるというものです。
表面的な言葉や行動だけを演じてみるのもいいですし、
その言葉や行動がどんな背景から生まれたのか、どんな場面で使われているのかなどの背景を理解して使うと、
よりナチュラルになり切ることができます。
自分が「好き!」とか「この切り返しはすごい!」と思えたものだけを使うのも大切なポイントです。


どんな場面で、誰の何を降臨させるか

私がこれまでに「降臨」させてきた人はたくさんいますが、
最近よくマネしているのはお笑いトリオ「ぼる塾」の田辺さん。
彼女が褒められた時なんかに使う「まぁねー」が、柔らかい雰囲気でとてもすきで。
いろんな場面で嫌味なく使えてすごくいいなと思ってマネしています。
私は誰かに褒めていただいた時につい謙遜したり、恥ずかしさのあまり
自虐に走りやすい傾向があるのですが、
せっかく褒めてくれたんだから素直に喜ぼうと思い直してお礼をいうようなりました。
ごく親しい間柄の友人知人から褒めてもらった時は特に気恥ずかしくなりやすいので「まぁねー」を拝借。
自分が無理なく言えることと、「まぁねー」が生まれた背景に関するインタビューを読んで
田辺さんの考え方がとても素敵だと思えたことで、「降臨」させてみようと考えました。

また、すごく頑張らないといけないけどやる気が出ない時、
結果が出なくて焦っている時は、とても尊敬している彫刻家さんを「降臨」させます。
その方は一人で毎日まいにちひたすらスケッチし、木を彫り、
とても素晴らしい作品を作ることができるのに向上心が果てしなく高く、「もっと上手になりたい」と
いつも語っていらっしゃいます。
彼女の彫刻に向かう誠実さ、誰かと比較せず自分自身と闘う強さを自分に「降臨」させて気持ちをつくり、
自分の課題に向き合います。

あと、降臨とは少し違いますが、「逃げるは恥だが役に立つ」の主人公・みくりちゃんも実践(?)していた
「『情熱大陸』に取材されているつもりで振る舞う」というのもなかなか面白いです。
各界の著名人たちの舞台裏を追うドキュメンタリー『情熱大陸』では、
取材される人が作業したり移動している時など、その人の日常の中でインタビューが行われます。
なので、取材されているつもりになる時も特別に場所や道具は必要なくて、
勉強している時とか食事している時、自転車を漕いでいる時にインタビューされているつもりになればいいと思います。
勉強や仕事って日常なので、マンネリ化して飽きてしまうのは自然なことです。
でも、その勉強や仕事を毎日ちゃんと続けているのはとても偉大なこと。
『情熱大陸』に取材されてる体で1日過ごすと、自分の頑張りの凄さが新鮮に見えてくるかもしれません。


心の中に「降臨」させるだけでもいい
口に出したり振る舞ったりするだけが「降臨」ではありません。
心の中だけにひっそりと「降臨」させる方法もあります。「今日は一日◯◯さんになり切って過ごそう」と決めて、
その人だったらどんな朝の過ごし方をするか、何を食べるか、人にどう接するかを考えながら暮らしてみます。
この時、それを周りに宣言する必要はありません(私は小学生の時なんかに『今日は私、◯◯やから!』と宣言して親を大いに困惑させていました)。
あまり好きではない自分のくせが出そうになっても、
「◯◯さんはこんなことしないな(言わないな)」とブレーキがかかるので、
習慣を変える時なんかにも使える方法です。

また、なりきるとは別に、心の中に「降臨」させた人に励ましてもらったり慰めてもらうのもありだと思います。
私は自信が無くなったらkemioさんかフワちゃんに来てもらって励ましてもらいます。
正確には励ましてもらうというか、自分が相談したらどう返してくれるかなーというのを想像してみる、
という感じですが。

落ち込んだり元気がない時は誰でも視野が狭くなるものです。
そんな時に「あの人なら何ていうかな?」と目標としている人や尊敬している人を想像してみると、
ちょっと視野が開けて、自分の悩みが小さく思えてきます。


「降臨」の力だけで足りない時は
「降臨」は私の中ではほとんど習慣と化していて、
いろーんなキャラクターのストックがあります。
ドラマ、映画、小説、漫画。
自分が好きになったり、感銘を受けたキャラクターの言葉や振る舞いは
私の心の支えのひとつになっているとも言えます。

ただ、「降臨」の力はそんなに万能ではありません。
心身に不具合が出るくらいに自分に負荷がかかっている場合はいったん負荷を軽くしたり、
休息をとる必要があります。
また、頻繁に誰かになりきらないと日々を過ごせないのであれば、
日常に根本的な問題が潜んでいる可能性もあります。
そんな時は無理をせず、専門家の手を借りることも考えてみましょう。

ちなみに私は予防の意味も含め、定期的に心理カウンセリングを受けています。
プロのサポートのおかげで自分をより良い状態で保つことが上手になってきました。


「降臨」もいずれ自分自身になる

不思議なことですが、当初は単なるマネでやっていたことがいつの間にか自分のものになっている、
ということが時々あるようで、私自身も思い当たるところがいくつかあります。
だからこそ、前述のように自分が好きだと思える、価値観に合う口癖や振る舞いを選んで
「降臨」させることが大切です。
それらはいずれ自分自身のものになる可能性がありますから、
自分に取り入れてもいいと思えるものでなければいけません。

好き!とか憧れる気持ちってとても強いものなので、
なりたい自分を少しずつ形作っていくためのひとつの選択肢として、「降臨」を楽しく試してもらえればと思います。

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